こんにちは。当ブログの支配人、クロツバメと申します。
愛猫である「きなこ」と「よもぎ」、新顔の「だいず」を取り巻く日常のことや、
猫の飼い方や習性のことなどをブログに書き記してご紹介しております。
(2019年8月現在)1歳8か月の月齢になる「きなこ」と「よもぎ」。
その表情にはまだまだ幼い仔猫の面影を残しつつも、
成猫へと成長の階段を1歩1歩とのぼっていく、たくましい姿に感動を覚える毎日です。
「だいず」は保護時点(2019年5月)の推定年齢が3~5歳と高く、あと数年もすれば【シニア猫】の仲間入りとなります。
幸いなことに病気をすることも、とくに大きな怪我をすることもなく健やかな日々を送れていることに感謝しつつ、胸をなで下ろしています。
この記事では猫の飼い主には知っておいて欲しい【猫がかかりやすい病気】とその【対策】を項目ごとに分けてご紹介していきたいと思います。
これから猫をご家庭に迎え入れたいとお考えの方、猫の様子が気になるという方の参考になれば嬉しく思います。
知っておくべき「猫がかかりやすい病気」と「対策」
もくじ
1 子猫がかかりやすい病気
呼吸器感染症【猫カリシウィルス感染症・猫ウィルス性鼻気管炎】
症状:目やにや涙目、くしゃみと鼻水
概要:人間がひく風邪に症状が似ていることから猫カゼともいわれる。ウィルスに感染することで発症し、感染力も強い。猫ウィルス性鼻気管炎(ヘルペスウィルス)は、一度感染してしまうと免疫力の低下などにより再発する可能性もある。
対策:ワクチンの接種で要望ができる。
猫汎白血球減少症
症状:嘔吐、下痢、発熱など
概要:猫汎白血球減少症の猫の排泄物や、パルボウィルスに感染をすることで発症する。白血球が減少するとともにウィルスに対する抵抗力が衰え、子猫であれば最悪の場合、命に関わることもある。
対策:ワクチンの接種で予防ができる。
猫免疫不全ウィルス感染症【猫エイズウィルス感染症】
症状:発熱や下痢、リンパが腫れる、口内炎など
概要:猫免疫不全ウィルスが原因で感染。感染している他の猫との交配や喧嘩でおった傷からウィルスに感染。母猫が感染していると子猫にも感染することもある。発症すると免疫力が低下することから他の感染症にかかるリスクが増加する。数年間の潜伏期間の後、発病する場合がある。生活環境の改善によるストレスの軽減などで発症しないケースもあるという。
対策:猫エイズワクチンの接種で予防できる。室内での飼育を徹底し感染している猫との接触を避ける。(すでに感染している場合はストレスのない生活を意識するのと同時に飼育している他の猫がいる場合は猫同士の接点を排除し、感染拡大を防ぐ)
※猫エイズウィルスは血液から感染することから同居猫との間で出血をともなうほどの喧嘩をしないようであれば共存していくことに問題ないという意見もあるようです。
不妊・去勢手術後の肥満
症状:術後の急激な体重増加
概要:不妊・去勢手術後はホルモン分泌のバランスが変化し、代謝が落ちてしまいがちになり術前と同量のフードを与えていると脂肪がつきやすくなる個体がいる。
対策:術後に与えるフードの量を調節する。不妊・去勢手術後用のカロリーコントロールができるフードを与える。運動不足にならないよう生活習慣のなかで運動ができる環境を整える。
2 成猫がかかりやすい病気
下部泌尿器症候群【尿石症、膀胱炎、尿道閉塞】
症状:血尿、頻尿、おしっこをしなくなる
概要:尿のなかに結石や結晶ができ、尿道や膀胱を傷つけてしまうことで障害を引き起こす尿石症。膀胱炎とは細菌が尿道を通って膀胱へと達し、粘膜に炎症が発生してしまうこと。尿道が結晶や結石で塞がれてしまい尿を排出できないという症状を引き起こす尿道閉塞がある。
対策:水飲み場所を増やすなどして飲む水の量を増やしたり、ウェットフードで水分補給を促す。ミネラルウォーターなどのマグネシウムを多く含む水を与えないようにする。排出したおしっこを定期的に調べてキラキラした粒などがないか点検し、発見した場合は早期に動物病院で検査をする。
糖尿病
症状:多飲や多尿、多食および食欲不振
概要:すい臓から分泌されるインスリンという物質によって細胞に糖分を取り込む働きに異常が起こり、糖を体内にうまく取り込むことができず尿として排出してしまう状態。腎不全や肝不全など合併症を引き起こすリスクもある。
対策:カロリーコントロールのフードに代えたり、運動不足にならない生活を意識して肥満の予防をする。
慢性腎不全
症状:嘔吐、食欲不振による痩せ、多飲や多尿など
概要:血中から老廃物をろ過し、尿を作り出す腎臓の組織が壊れて、機能を失った状態。血中の老廃物が多くなると尿毒症を起こしてしまい、場合によっては命に関わることもある。
対策:壊れた腎臓は元に戻すことができないため、腎不全になった場合はその症状の進行を遅らせる治療を受ける。上記の症状に当てはまる場合は動物病院で検査を受けることで早期発見できるよう心がける。
甲状腺機能亢進症
症状:痩せる、多色、急に活発に活動する
概要:のどの付け根あたりにあたる甲状腺から通常よりも多くのホルモンが分泌されてしまう病気。新陳代謝が通常よりも活発になり、怒りやすくなったり、せわしなく動き回り痩せてしまう個体もいる。体力の消耗であったり免疫力の低下により、合併症を引き起こす危険性もある。10歳を過ぎてから発症するケースが多い。
対策:動物病院で検査し、甲状腺機能亢進症と診断されたら甲状腺ホルモンの分泌を抑える薬を処方してもらう。
おわりに
猫は消化器系の病気にかかりやすい動物だといわれています。
屋外で生活している野良猫(定着しつつある呼び方をすると「地域猫」)の寿命はおどろくほど短く、10歳まで生きたら奇跡といわれるほどだそうです。
多くは3年~5年ほどでその生涯を終えるという意見もあります。
しかし飼い猫の場合は「早期の発見」、「適切な治療」、普段からの「健康管理」や適度な運動習慣といった対策をきちんと行うことで健康的に長生きする事ができる個体が多くいるのもまた事実なのです。
なかには20歳を超えて(人間でいうと100歳超)なお、健康に生きている猫もいるほどです。
ですから愛猫の体調の変化を細かに感じ取れるように、常日頃から猫の健康には気を配りたいものです。